競馬やスポーツの賭け方、どう違う?パリミュチュエル方式とブックメーカー方式を徹底解説!

競馬、競輪、スポーツなど、様々なイベントには「賭け」がつきものですが、その賭け方には大きく分けて2つの方式があるのをご存知ですか?
それが「パリミュチュエル方式」と「ブックメーカー方式」です。
日本では主にパリミュチュエル方式が採用されていますが、海外のスポーツベッティングなどではブックメーカー方式が主流です。
この記事では、それぞれの仕組みと特徴、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。
パリミュチュエル方式とは?
みんなで賭けて、当たった人で山分け!
パリミュチュエル方式は、参加者全員の賭け金を一度集めて(プールして)、そこから主催者(胴元)が手数料(控除率)を差し引いた残りを、的中した人たちで賭け金の割合に応じて分配する方式です。
日本の公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース)で採用されているのがこの方式です。
仕組みのポイント
- プール: 全員の賭け金が一旦まとめられます。
- 控除: 主催者が運営費などの名目で、一定の割合(控除率、テラ銭とも呼ばれます)を差し引きます。
例えば、控除率が25%なら、1億円の売上があった場合、2500万円が引かれ、残りの7500万円が配当の原資になります。 - 投票: 参加者は、どの馬や選手が勝つかなどを予想して投票(馬券などを購入)します。
- オッズ決定: 各投票(馬券など)にどれだけのお金が集まったかによって、最終的なオッズ(配当倍率)が決まります。人気が高い(たくさん票が集まった)選択肢ほどオッズは低くなり、人気がない(票が集まらなかった)選択肢ほどオッズは高くなります。オッズは投票が締め切られるまで変動します。
- 配当: レース結果が確定した後、的中した人に、確定したオッズに基づいて配当金が支払われます。
特徴
- オッズが変動する: 賭けた時点ではなく、投票締め切り時点の票数で最終的なオッズが決まります。
- 主催者は損をしない: 必ず手数料収入が得られるため、主催者側にリスクはありません。
- 公平性が高い: 主催者がオッズを操作することはなく、参加者の投票によってオッズが決まります。
- 人気の指標: オッズを見れば、どの選択肢が人気なのかが一目で分かります。

例えるなら… 「クラスのみんなでお金を出し合って、クイズの正解者で山分けする」ようなイメージでしょうか。
まず、先生(主催者)が運営費として何%か手数料を取ります。残りのお金を正解者が少なければ一人当たりの取り分(配当)は多くなり、多ければ少なくなります。
メリット(参加者視点)
- 仕組みが透明で公平。
- 大穴(人気のない選択肢)が当たると、非常に高い配当が期待できることがある。
デメリット(参加者視点):
- 賭けた時点では、最終的にいくらの配当になるか分からない。
- 控除率が高めに設定されている場合がある(配当に回るお金が減る)。

JRAでは以下のようになっています。
勝馬投票法ごとの払戻率について【平成26年6月7日以降】
投票法 | 単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 | WIN5 |
設定 払戻額 | 80.00% | 80.00% | 77.50% | 77.50% | 77.50% | 75.00% | 75.00% | 72.50% | 70.00% |
https://www.jra.go.jp/kouza/baken/index.htmlより引用
ブックメーカー方式とは?
お店が決めたオッズで賭ける!
ブックメーカー方式は、ブックメーカー(Bookmaker、賭け屋のこと)と呼ばれる業者が、独自に算出したオッズを提示し、参加者はそのオッズで賭ける方式です。
海外のスポーツベッティング(サッカー、テニス、野球など)で広く採用されています。
仕組みのポイント
- オッズ提示: ブックメーカーが、過去のデータ、チームや選手の状況、専門家の意見などを分析し、各結果に対するオッズ(配当倍率)を決定して提示します。
- 賭け: 参加者は、提示されたオッズを見て、賭けたい内容と金額を決めます。
- オッズ確定: 参加者が賭けた時点のオッズが、そのまま配当倍率として確定します。その後、ブックメーカーがオッズを変更しても、既に賭けた人の配当には影響しません。
- 配当: 結果が確定した後、的中した人に、賭けた時点のオッズに基づいて配当金が支払われます。
特徴
- オッズが事前に確定する: 賭けた瞬間に配当倍率が決まります。
- ブックメーカーがリスクを負う: 予想外の結果になると、ブックメーカーは大きな損失を出す可能性があります。そのため、ブックメーカーは様々な賭けのバランスを取り、どの結果になっても利益が出るようにオッズを調整します。
- 多様な賭け: 勝敗だけでなく、得点数、特定の選手の活躍など、非常に多様な賭け方が提供されることが多いです。

例えるなら… 「お店(ブックメーカー)が商品の値段(オッズ)を決めて売っている」ようなイメージでしょうか。
お客さん(参加者)はその値段を見て商品(賭け)を買います。買った時の値段で、もし当たり(的中)だったらお金がもらえます。お店側は、売れ行きを見ながら値段を調整したりします。
メリット(参加者視点)
- 賭けた時点で配当額が分かるので、安心して賭けられる。
- 非常に多くの賭けの種類から選べる。
デメリット(参加者視点)
- ブックメーカーが利益を確保するために、オッズが必ずしも「公正」とは限らない場合がある。
- 日本では、現在の法律では基本的に認められていません。 海外のブックメーカーサイトを利用することには、法律上のリスクが伴う可能性があります。



まとめ
特徴 | パリミュチュエル方式 | ブックメーカー方式 |
---|---|---|
オッズの決め方 | 参加者の投票状況で決まる(変動する) | ブックメーカーが独自に決める(提示する) |
オッズの確定 | 投票締め切り時 | 賭けた時点 |
主催者の役割 | 賭け金の管理・分配(手数料を引く) | オッズ提示・賭けの受付(リスクを負う) |
配当の原資 | 参加者の賭け金総額から手数料を引いたもの | ブックメーカー自身の資金 |
日本での採用 | 公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース) | 原則禁止(海外では主流) |
分かりやすさ | みんなで山分け | お店との勝負 |
今回は、賭けの方式である「パリミュチュエル方式」と「ブックメーカー方式」の違いについて解説しました。
- パリミュチュエル方式: みんなの賭け金から配当が決まる。オッズは変動。日本の公営競技。
- ブックメーカー方式: ブックメーカーが提示したオッズで賭ける。オッズは賭けた時点で確定。海外スポーツベットなど。
仕組みの違いを知ることで、競馬やスポーツ観戦、そして「賭け」の世界がより深く理解できるかもしれませんね。
※(注意)
日本国内においては、許可なく賭博行為を行うことや、海外のブックメーカーを利用することは法律で禁止されています。この記事は、あくまで仕組みを解説するものであり、違法行為を推奨するものではありません。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
また別の記事でお会いしましょう!


